もくじ
海外でスマホをインターネットにつなぐ5つの方法
仕事で常に連絡が取れなければならない、たまに友達に画像をシェアする程度、またはおいしい食べ物を見つけたらSNSに投稿する、など、海外渡航中のインターネットの利用の頻度やスタイルはさまざまです。通信量・料金・使いやすさなどを考慮して、あなたにぴったりのものを選びましょう。
まず各種インターネット接続方法と特徴を比較した一覧をご紹介します。 提供企業・サービスによって詳細な容量・料金詳細は異なりますが、後述のそれぞれの接続方法の詳細とあわせて検討する際の参考にしてください。
接続方法 | 容量・料金相場 | 申込み・使いやすさ |
1.フリーWi-Fiスポット | 無料だが制限あり | ・申込不要だが場所や時間の制限あり ・通信速度が低速の可能性あり |
2.ポケットWi-Fi | 1日 無制限:2,000円 1日 1GB:1,500円 1日 300MB:1,000円 | ・日本で事前予約し、コンビニ・空港受取りや宅配が可能 ・Wi-Fiルーター機器を携帯し接続することでネット利用する |
3.海外パケット定額(ローミング) | 1日 無制限:1,000~3,000円 1時間:200円 1GB:500円 | ・日本の携帯電話会社で申込み可能 ・主な利用方法は下記 (1)普段のデータ通信プラン容量を利用する、海外用定額プランに別途申込む (2)無制限プランに別途申込む (3)データ容量の別途購入 |
4.現地のプリペイドSIMカード | 5日 無制限:2,000円 7日 無制限:2,500円 10日 1GB/日:2,000円 | ・現地の空港や店舗、オンラインで購入可能 ・SIMカードの差し替えが必要 |
5.eSIMサービス | 1日 無制限:1,000円 5日 無制限:3,000円 7日 合計3GB:1,500円 | ・オンラインでいつでも購入可能 ・SIMカードの差し替えが不要 |
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1. フリーWi-Fiスポット
「あまりインターネットやアプリを利用することがない」、「通信にコストをかけたくない」という人は、現地の無料Wi-Fiスポットを活用することがおすすめです。
フリーWi-Fiはほとんどの空港、宿泊先のホテルで利用可能で、や特定のカフェやレストランなどでも提供されていることがあります。無料で利用できることが最大のメリット。ただし、Wi-Fi設備のあるエリア周辺でしか使えず、通信速度やセキュリティ面で不安があるのも事実。また、接続後に個人情報を入力して登録しなければ使えない、1時間などの利用時間制限がある場合も多いため、ほとんどネットを利用することがない、という人以外にはおすすめできません。
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2. 海外専用レンタルポケット Wi-Fi
「海外でも頻繁にスマホを使いたい!」、「グループで旅行する」、「通信速度が速いほうが良い」という人は、日本でレンタルする海外専用のポケットWi-Fiがおすすめです。
モバイル用のポケットに入る大きさの小型Wi-Fiルーターをレンタルして利用する方法です。渡航先ですぐ使えるよう簡単に接続ができます。規定、制限はあるがモバイルWi-Fi機器1つにつき同時に複数台の接続が許可されているものがほとんどです。例えば空港の待ち時間、観光時、ホテルの部屋で友達と共有してネット接続するなら、最適な選択といえるでしょう。
日本の通信系サービスの会社で申込みができるため、日本で契約を完結できて不安がないこと、安定的にスマホやパソコンでインターネットを利用できることがメリットです。
一方で、スマホなどのデバイス以外にルーター機器を携帯し、充電にも気を使う必要があること、SIMカード・eSIMと比べると料金が高い点はデメリットと言えます。利用可能なデータ通信量や速度のプランにより異なりますが、1日あたり1,000〜2,000円ほどが相場です。
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3. 携帯電話会社の海外パケット定額(ローミング)
「契約手続きが面倒で、自分のスマホだけで利用したい」、「料金が高くても良いので手間を掛けたくない」という人は、日本で契約する携帯電話会社が提供する海外パケット定額のサービスを利用することがおすすめです。
携帯電話会社が提供する海外専用の「パケット定額プラン」。いつものスマホだけで、国内と同じようにネット接続ができます。1日単位の定額制サービスなどもあります。 NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルなどの携帯電話会社でそれぞれ海外用のサービスを展開しています。
日本で契約している携帯電話会社の通信プランの容量を利用することが一般的で、更に追加で海外で利用するための定額プランに加入することでインターネット利用が可能になります。 ポケットWi-Fiのように別途機器を持つ必要性や、SIMカードの差替えなどの手間が無く、日本で既に利用しているサービスの延長で比較的簡単に安心して利用できるメリットがあります。
一方、便利な反面、海外現地のネットワークを利用するローミング接続となるため、料金は他の手段に比べると最も高い部類であることがデメリットです。 1日あたりの定額料金は1,000円前後、もし無制限のデータプランであれば高額なサービスでは約3,000円のものまであります。
もし限られた時間・通信量だけしか使わない場合は、会社によっては1GB 500円、1時間 200円などの安いメニューもあるため、状況にあわせて選ぶことも可能です。
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4. 現地のプリペイドSIMカード
頻繁に海外へ行き、現地でのやり取りに慣れている」、「海外出張が多く現地滞在期間が長い」という人には、現地のプリペイドSIMカードの利用がおすすめです。
現地キャリアに対応したSIMカードを購入し、SIMフリースマホに差し替えて利用する方法です。現地の国内通話扱いになる為、割安な料金で通信環境も確保できるSIMカードは多くはプリペイド式なので、使いすぎによる高額請求の心配がありません。ただし、SIMフリースマホと、渡航先の現地キャリアに対応したSIMカードを準備しなければならないため、他の通信手段よりも比較的上級者向けです。
プリペイドSIMカードは現地の空港、コンビニ、電化製品店などで手軽に購入でき、店員がSIMカードの差し替えをしてくれる場合もありますが、自分で設定を行う必要があることもあります。現地のネットワークで高速インターネットを利用できるうえ、1日あたり300〜500円程度で無制限に使えるため、コストを抑えられる点が大きなメリットです。
ただし、現地で店員とやり取りをして購入し、SIMカードを差し替える手間がデメリットとして挙げられます。そのため、旅慣れた人や海外出張など長期滞在者に特に向いています。また、事前に日本のECサイトで旅行先の国に対応したSIMカードがあれば購入しておく方法もあり、準備を万全にしてから出発することも可能です。
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5. eSIMサービス
eSIM(Embedded SIM)は、物理的なSIMカードを必要とせず、端末内に組み込まれた電子的なSIM技術で海外でもインターネットに接続できるサービスです。
eSIMが搭載されたスマホやタブレットなどのデバイスで設定操作し、契約したeSIMのプロファイルをダウンロードするだけで現地ネットワークを介してインターネット接続ができます。他のWi-Fiルーター機器やSIMカードを併せ持つ必要性や、高価格のローミング接続が不要でコストを抑えられる点、オンラインでいつでも購入・使用開始できる点がメリットです。
代表的なeSIMサービスとしては、日本企業のtrifa、日本語にも対応しているHolaflyやUbigiなどがあります。容量・料金プランとしては3日間の無制限が2,000〜3,000円、7日間の無制限が4,000〜6,000円くらいが目安で、1日あたり600〜1,000円くらいで無制限で利用できます。 1,3,5GBなどの定量データの購入や日数の指定など柔軟に選択も可能で、滞在日数やネットの利用頻度にあわせて選べます。
一方で、eSIMに対応しているデバイスでないと利用できず、まず使用するスマホやパソコンが対応しているか調べる必要があります。また、利用開始時にデバイスを操作してプロファイルを追加する慣れない操作の必要性や、やや現地の物理的なSIMカードの方が価格が安いことが多い点はデメリット・注意点として挙げられます。
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海外でインターネット利用する際の注意点・スマホの設定
データローミングの設定・高額請求の回避
海外でのデータローミングは、知らぬ間に高額な請求につながることがあります。特に、定額制の海外ローミング契約をしていない場合は注意が必要です。
データローミング接続がオンの状態で現地のネットワークに繋がってしまい、インターネット・アプリ・動画視聴の利用をして多くのデータ容量を使ってしまう恐れや、メッセンジャーアプリ・SNS・クラウドストレージのバックグラウンド更新や通知の受信が発生して結果として高額請求となる可能性があります。
このようなトラブルを避けるため、スマートフォンの設定で「データローミング」をオフにすることをおすすめします。設定方法は、スマホの「モバイル通信」や「ネットワーク設定」のメニューから簡単に切り替えることができます。この設定をオフにしておけば、意図せずローミング接続をしてしまうリスクを軽減できます。
なお、ローミング設定をオフにした状態でも、現地のフリーWi-Fi、レンタルWi-Fi、もしくは現地で購入したSIMカードやeSIMを利用すれば、ローミング接続をせずにネット利用が可能です。これにより、コストを抑えながら安心してインターネットを利用できます。
また、より確実にネット通信を遮断してリスクを軽減したい場合は、スマートフォンを「機内モード」に設定する方法もあります。機内モードでは、モバイル通信、通話、GPS、Bluetoothがすべてオフになりますが、Wi-Fiは手動でオンに設定することで利用可能です。通話やデータ通信の完全な遮断が必要な場合には、飛行機内だけでなく旅行中も機内モードを維持することも一つの選択肢です。
関連ページ:LINEやSkypeで現地からインターネット通話!現代の海外現地通話術
中国などではいつものサイト・アプリが閲覧できないことがある
普段どおりにGoogleやfacebookなどを開こうとするとなぜか表示されない…。こんな話を耳にしたことがあると思いますが、事実です。中国では政府がネットに規制を掛けているため、日本国内からアクセスができるサイトに繋がらないことがあります。
中国のインターネットは「金盾」(きんじゅん)工程と呼ばれるインターネット検閲システムが備わっているため、Googleやfacebookに限らず、X(旧Twitter)、LINE、Instagram、Youtubeなど普段日本人が使いなれているサイトやサービスも利用することができません。ただし、「金盾」を経由しない、日本経由でのアクセスをおこなうことで利用ができるVPN接続機能が付いたレンタルWI-Fiサービスもありますので、もし、中国でネット接続をおこなう際には、事前に手配しておきたいものですね。
また、中国だけではなくその他の国でも特定のウェブサイト・アプリの利用が制限されている場合があります。例えば2021年に軍事クーデターが勃発したミャンマーでは、2024年時点でfacebookとメッセンジャーアプリ、Instagram、X、WhatsAppなどへのアクセス、一部のVPNが禁止されています。
渡航先の国がもし特定のサイトやアプリに制限を設けている場合、現地で利用可能なVPNサービスを用意して行くことが推奨されます。
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