初めての海外旅行に行ってみたいけれど、どの国がおすすめなのか、渡航時間や治安面で行きやすいのか、どんな準備をすれば良いのか、といった疑問を持つ初心者の方もいると思います。 一度海外旅行に行ってみれば、またすぐにリピートしたくなる経験をする人が多いですが、何ごとも初めが肝心ですね。 この記事では、そんな海外旅行に慣れていない方向けにおすすめの行き先の国や都市をご紹介します。それぞれの観光地の様子や特徴を押さえて楽しい旅行を計画しましょう。 また、海外旅行前に必ず準備しなければいけないパスポートなどの持ち物や、安全に旅するための注意点・対策もご紹介しますので、あわせてご参考にして下さい。
海外旅行初心者におすすめの国・行き先
海外旅行の初心者がどの国に行ってみようかと考えた時に、特定の国の観光地や料理などに強い関心があれば決めることは簡単ですが、そうではない場合は魅力的な場所が多く迷ってしまいます。 そんな方向けに初心者でも安心して旅しやすいおすすめの国・都市を、アジア・中東・オセアニア・ヨーロッパの地域からピックアップして紹介します。
それぞれの国・都市の観光の魅力、フライト時間、外務省公表の安全性情報、航空券の最安値価格などもあわせてご紹介しますので、行ってみたい場所探しの参考にしてください。
※航空券料金は、2025年2月時点に4月26日発・4月30日帰国の東京からのフライト料金を、直行便・乗継便を含めてスカイスキャナーで検索した最安値の価格です。
※外務省・危険レベルは、外務省サイトの2025年2月時点の最新の情報です。
台湾(台北)

海外旅行初心者から何度もリピートする旅行好きにまで人気が高い台湾は、日本から約4時間で行ける気軽でおすすめの海外旅行先です。夜市グルメや親日的な雰囲気と治安の良さが魅力で、初めての海外旅行でも安心して楽しめます。 首都の台北市は約270㎡の広さで、東京23区の半分以下の比較的小さな面積の街ですが、地下鉄やレンタサイクルが発達しており、主要観光地への移動が簡単で便利です。 また、駅のアナウンスや表示板には日本語も対応しており、初心者にはとても安心感が持てます。 街中に数多くある定番の夜市では、大鶏排(ダージーパイ)、小籠包、胡椒餅、タピオカミルクティーなど、本場の台湾グルメを堪能できます。高層ビル・展望台の台北101、故宮博物院や龍山寺などの歴史と近代が融合した観光スポットも見どころです。
近年は経済成長が進み、旅行者が利用するホテル宿泊代、タクシー代、レストランの値段など物価も高騰傾向にはありますが、それでもまだ夜市グルメなどは手軽な価格で本場の味を堪能できます。
直行便フライト時間:約4時間
外務省・危険レベル:0(大きな危険情報無し)
航空券料金:日本から台北行きの格安航空券 36,679円〜
タイ(バンコク)

昔からバックパッカーをはじめ、女子旅まで幅広く人気のタイ・バンコクは、日本から約6時間で行ける初心者にもおすすめの海外旅行先です。エキゾチックな寺院や本場のタイ料理、そして親しみやすい人々が魅力的で、初めての海外旅行でも安心して楽しめます。
バンコク市内にはワット・アルンやワット・ポーなどの豪華で歴史的な寺院が点在し、タイの文化と歴史に触れることができます。チャオプラヤー川沿いをクルーズしたり、水上マーケットを訪れたりするのもバンコクならではの体験です。さらに、ナイトマーケットや屋台では、パッタイやトムヤムクンなど本場のタイ料理を堪能したり、タイの雑貨品やお土産の買い物を楽しめます。伝統と近代が調和したバンコクは、何度訪れても新しい発見がある魅力あふれる都市です。
ただし、東南アジアならではの高温多湿な気候のため、時期によっては暑さが厳しいことがあります。暑さが苦手な方は11〜2月の乾季の過ごしやすい時期がおすすめです。
直行便フライト時間:約6時間
外務省・危険レベル:0(大きな危険情報無し)
韓国(ソウル)

日本から約2時間半で行ける韓国・ソウルは、伝統とトレンドが融合した魅力あふれる都市です。活気ある市場やおしゃれなカフェ街が広がる一方で、古宮や伝統茶屋など歴史を感じられるスポットも楽しめます。
ソウル市内の移動は地下鉄やバスが便利で、路線案内や案内板には英語や日本語も表示されているため、初心者でも迷わず観光できます。また、物価が比較的リーズナブルな場所もあり、ショッピングや食べ歩きも気軽に楽しめるのが嬉しいポイントです。
景福宮や昌徳宮などの世界遺産では朝鮮王朝の歴史に触れることができ、夜には広蔵市場でトッポッキやホットクなどの屋台グルメを堪能し、ソウルの活気を肌で感じられます。短時間のフライトと日本語対応の充実した環境で、海外旅行初心者にぴったりの旅行先です。
日本からすぐ近くの韓国ですがソウルは新潟県とほぼ同じ北緯に位置し、冬は非常に冷え込み雪が降ることもありますので、寒さに弱い人は温かい時期がおすすめです。
直行便フライト時間:約2.5時間
外務省・危険レベル:0(大きな危険情報無し)
航空券料金:日本からソウル行きの格安航空券 35,290円〜
香港・マカオ

日本から約5時間で行ける香港とマカオは、異国情緒とエンターテイメントが詰まった魅力的な旅行先です。活気ある街並みや多彩な文化・グルメが楽しめる香港と、ヨーロッパの雰囲気が漂うマカオは、それぞれ個性豊かな魅力を持っています。
香港では、ヴィクトリア・ピークからの夜景や九龍のストリートマーケット、そして点心を中心とした本場の中華グルメが楽しめます。一方、マカオはカジノで非常に有名ですが、ローカルな街散策や世界遺産巡りも楽しめます。世界遺産のセナド広場や聖ポール天主堂跡を訪れ、ポルトガル文化が色濃く残る風景を堪能できます。
移動手段も発達しており、香港は地下鉄、マカオはバスでの移動が可能です。短距離のフェリーで両都市を約1時間で行き来することもでき、2つの都市を一度に旅することも定番です。また、主要観光地では英語や日本語が通じる場所もあるため、海外旅行初心者でも安心です。
直行便フライト時間:約5時間
外務省・危険レベル:0(大きな危険情報無し)
航空券料金:日本から香港行きの格安航空券 43,819円〜
フィリピン(セブ島)

日本から約5時間で行けるフィリピンのセブ島は、美しいビーチとリゾート感あふれる雰囲気が魅力の人気旅行先です。透き通る青い海と白い砂浜はもちろん、南国特有の温かい空気が訪れる人々を癒やしてくれます。
セブ島では、シュノーケリングやダイビングでサンゴ礁やジンベエザメと触れ合う体験ができるほか、スペイン統治時代の名残を感じられるマゼラン・クロスやサント・ニーニョ教会といった歴史的スポットも楽しめます。リゾート地ながら、観光も充実しているのが魅力です。
また、セブ島は比較的低コストで英語留学できる場所として日本人に人気が高い場所でもあります。
日本と比べると犯罪発生率は高いですが、比較的治安は良く、リゾートエリアでは英語が広く通じるため初心者も安心して旅行を楽しめます。 島内の移動にはホテルの送迎やタクシーが便利で、アクセスも比較的シンプルです。
なお、6〜10月は雨季になり年間を通じて降水量が増え、9・10月頃には台風のシーズンとなります。海のアクティビティやツアーが決行となる可能性もあるため注意しましょう。
直行便フライト時間:約5時間
外務省・危険レベル:1(注意が必要) 強盗・置き引きなどの犯罪発生率は日本と比較して高い点に注意が必要です。
航空券料金:日本からセブ行きの格安航空券 53,554円〜
ドバイ(アラブ首長国連邦)

日本から約11時間で行けるアラブ首長国連邦(UAE)の都市ドバイは、近未来的な都市と中東の文化が融合した魅力的な旅行先です。世界最高峰の超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」や、人工島「パーム・ジュメイラ」など、ドバイならではの壮大な景観が訪れる人々を驚かせます。 UAEでは所得税や住民税が非課税のため、近年高所得者が多く移住する街としても知られています。
観光では、ブルジュ・ハリファの展望台からの絶景や、ドバイ・モールでのショッピング、伝統的なスーク(市場)での買い物が楽しめます。また、砂漠サファリやラクダライドなど、自然を満喫できるアクティビティもおすすめです。
初心者でも安心して旅行できるポイントとして、ドバイは治安が良く、主要施設では英語が通じることが挙げられます。地下鉄やタクシーも使いやすく、観光地間の移動が簡単です。贅沢なホテルステイとエキゾチックな体験が同時に楽しめるドバイは、初心者からリピーターまで幅広く人気の旅先です。 なお、ドバイの夏は非常に高温多湿で5〜9月の平均最高気温は約40度にもなります。暑さが苦手な人は比較的涼しい11〜3月頃がおすすめです。
直行便フライト時間:約11時間
外務省・危険レベル:0(大きな危険情報無し)
オーストラリア(シドニー・ケアンズ)

オーストラリアは日本から約7〜10時間で行ける人気の海外旅行先で、広大な自然と都市の魅力を同時に楽しめる国です。治安が良く、日本人の留学先としても人気があり、海外旅行初心者にも安心して訪れやすいのが特徴です。気候は地域によって異なりますが、一年を通して比較的過ごしやすい環境で、多彩なアクティビティが楽しめます。
初心者におすすめの都市としてはシドニーとケアンズが挙げられます。シドニーは世界的に有名なオペラハウスやハーバーブリッジがある、都会的で活気あふれる街です。美しいビーチも近くにあり、海の玄関口「サーキュラー・キー」からフェリーでアクセスする観光地も充実しています。公共交通機関が整備されているため、移動も便利で初心者に優しい都市です。
一方、ケアンズは大自然の宝庫で、世界遺産に登録されているグレートバリアリーフのサンゴ礁地帯は見ものです。シュノーケリングやダイビングなどのマリンアクティビティはもちろん、列車やモノレールで熱帯雨林を体験することもできます。街自体がコンパクトで、のんびりとした雰囲気の中で観光が楽しめます。
直行便フライト時間:7〜10時間
外務省・危険レベル:0(大きな危険情報無し)
グアム

グアムは日本から約3時間半で行ける、初心者向けの人気リゾート地です。南国の雰囲気を気軽に楽しめる手軽な海外旅行先として昔から多くの日本人が訪れてきました。
観光の中心地であるタモン地区には、美しいビーチや高級リゾートホテル、ショッピングモールが集まり、初めての海外旅行でも過ごしやすい環境が整っています。グアムの海では、シュノーケリングやカヤック、バナナボートといったアクティビティが楽しめ、子ども連れの家族旅行にもおすすめです。
また、島内では恋人岬やスペイン統治時代の歴史が感じられるチャモロ村など、文化や歴史を体験できるスポットも点在しています。さらに、ホテルや観光地では日本語対応が充実しており、初心者でも安心して過ごせます。短時間のフライトでアクセスできるグアムは、手軽に南国リゾートを満喫できる魅力的な旅行先です。
直行便フライト時間:約3.5時間
外務省・危険レベル:0(大きな危険情報無し)
航空券料金:日本からグアム行きの格安航空券 50,360円〜
スペイン(バルセロナ)

スペインのバルセロナは、日本から直行便はなく、乗り継ぎを経て約17〜20時間でアクセスできるヨーロッパ屈指の観光都市です。地中海沿いに位置するこの街は、アートや建築、美食が融合した独特の魅力を持ち、初めてのヨーロッパ旅行先としてもおすすめです。
バルセロナといえば、建築家アントニ・ガウディの作品群が街中に点在していることが最大の特徴です。特に、未完の大聖堂サグラダ・ファミリア、幻想的なグエル公園、カラフルなカサ・バトリョなどが人気のスポットです。街並み自体が芸術作品のようで、歩いているだけでワクワクします。
市内の移動は地下鉄やバスが充実しており、初心者でも観光地を比較的簡単に行き来できます。また、食事は本場のタパスやパエリアをはじめとしたスペイン料理が楽しめます。観光地では英語が通じる場所も多く、治安も比較的良いので、安心して旅行を楽しめます。
フライト時間:17〜20時間
外務省・危険レベル:0(大きな危険情報無し)
イギリス(ロンドン)

イギリスのロンドンは、日本から約15時間のフライトで訪れることができる、歴史とモダンが融合した世界的な大都市です。初めてのヨーロッパ旅行先としても人気が高く、観光やショッピング、文化体験が充実しています。
ロンドンには、バッキンガム宮殿やビッグ・ベン、ロンドン塔など歴史を感じられる名所が点在しています。また、大英博物館やナショナルギャラリーといった世界有数の美術館や博物館は入場無料で楽しめます。さらに、ロンドン・アイから眺める壮大な景色や、ウェストエンドでのミュージカル観賞もおすすめの体験です。
地下鉄やバスが網の目のように発達していて移動も便利です。また、もちろん英語を話す国であるため、海外旅行初心者でも比較的安心して過ごせます。
直行便フライト時間:約15時間
外務省・危険レベル:0(大きな危険情報無し)
海外旅行前に必須の事前準備
パスポート・ビザの申請
海外旅行ではまずは何よりもパスポートの準備が必要です。パスポートは取得に時間がかかる場合があるため、海外旅行の予定がある場合はまず申請しましょう。 既にパスポート保持者でも有効期間に注意が必要です。多くの国では入国時に6ヶ月以上の有効期間が残存していることが入国条件となることがあります。 また、渡航先によってはビザ(入国許可証)が必要になる場合があるため、旅行先の入国条件を事前に確認することが大切です。ビザはオンラインで取得できる場合もあれば、大使館や領事館に申請が必要な場合もあります。渡航先の国にビザが必要かどうか、必要な場合は取得方法を調べて申請を進めましょう。 関連ページ:出国できないことも!気をつけたいパスポートの残存有効期間
預け荷物・機内持ち込み手荷物
有効なパスポートとビザ、航空券がありさえすれば、あとは飛行機に乗って海外旅行へ行けます。しかし、もちろん荷物の準備は欠かせませんし、国際線ならではの持込み禁止ルールや注意点があります。
例えば液体物は特に厳しい制限があり、機内持ち込みが禁止されています。その他にも一部の食べ物、化粧品、雑貨品にまで制限があります。 荷物を入れるスーツケース・キャリーバッグなどにもサイズ、重量、個数の規定があるため、事前にしっかり調べて荷造りが必要です。 関連ページ:国際線の機内持ち込みの手荷物のルール・サイズ・禁止物
現地の通貨と両替の準備
海外旅行先でのお金のやり取りについては、基本的にクレジットカードやデビットカードと、現地の現金に両替して準備しておくことがおすすめです。
多くの国でキャッシュレスが進み、ホテル・レストラン・観光地でカード支払いができますが、例えばタイや台湾のローカルな飲食店など、旅先によっては現金支払いに限られるケースがあります。
日本や現地の空港、町中の両替所などで両替できるように一定の現金を用意していきましょう。
インターネット利用方法・アプリの活用
海外旅行中に快適にインターネット接続してスマートフォンやパソコンを使う定番の方法には、レンタルポケットWi-Fi、SIMカード、海外パケット定額プランがあります。
普段のスマートフォン契約の延長で簡単に設定するなら海外パケット定額プランが簡単ですが、比較的料金が高い傾向にあります。やや安価なポケットWi-Fiや、格安の現地のSIMカードなど各種方法とサービス内容を比較して準備しましょう。
また、海外旅行の計画や現地の滞在をもっと便利に楽しくできるアプリがいくつもあります。それぞれのアプリの特徴や機能詳細をチェックして、事前にダウンロードすることをおすすめします。 関連ページ:
安心の海外旅行保険
海外旅行の初心者だけではなく頻繁に旅する人にも、予期せぬトラブル・事故・怪我などに対処する保険加入は検討すべき事の一つです。保険に加入することで、治療などの医療費用のサポートだけではなく、荷物の紛失や盗難、飛行機遅延やキャンセルまで様々な補償を付けることが可能です。
補償項目や選び方について事前に調べて加入を検討しましょう。 関連ページ:海外旅行保険に入るべきか?クレジットカード付帯との違いや選び方
安全に旅する注意点・対策
一人旅ならではの注意点
海外旅行の初心者がもし一人旅をする場合は、特に治安面の対策が必要です。
治安の悪い場所に宿泊しないこと、現地の感覚や習慣に合わせた服装の準備、貴重品の安全な管理とスリへの対策など、旅慣れていない人は十分に注意する必要があります。
空港のチェックイン・出国の流れ
初めての海外旅行では、そもそも日本の空港に到着して、どのような流れで出国するのか、事前準備は何が必要かといった疑問が湧きます。
下記のページでは、航空券の予約段階から、当日のチェックイン手続き、保安検査と出国審査、飛行機の搭乗までの流れと注意点を解説していますので、事前にチェックしておきましょう。 関連ページ:初めてでも安心!飛行機の乗り方をチケット予約から荷物預けまで完全解説