日本の季節の風物詩であるお花見は、外国人観光客から注目を集めています。もちろん、外国でも桜が咲く国はあり、それを鑑賞する習慣もあります。ところが、桜の木を囲んでお酒を飲む「HANAMI」を楽しめるのは日本ならでは。最近は、日本式花見とあわせて、屋台や提灯などが飾られた日本独特の光景を堪能したいと考える外国人が増えているようです。特にシンガポールやタイ、台湾など東南アジアの国々の多くは常夏の国で四季がないため、春の期間限定の花見にあこがれる傾向があるのだとか。動画サイトなどで花見の様子を見る外国人も多くいるようです。と、いうことで、最近、お花見の名所には、ノリのよい外国人観光客が集結。ちょっとした国際交流を楽しむことができます。
外国人に人気の定番花見スポット
気象情報会社、ウェザーニューズの調査によると、日本人が世界の人にお勧めしたい名所として、東京の千鳥ヶ淵緑道、奈良県の吉野山、東京の上野恩賜公園をあげているのだとか。こういった調査結果が口コミで広がっています。
千鳥ケ淵緑道は言わずとしれた、東京きっての花見の名所。千鳥ケ淵沿いに伸びる700メートルの遊歩道からの眺めは特に人気が高くなっています。「千鳥が羽根を広げた形」に由来するとされるお壕の、緩やかにカーブした水面に映る桜並木の風景が見所です。夜桜の美しさも人気で、開花の時期に合わせて3月下旬~4月上旬に開催が予定されている「千代田のさくらまつり」では、ライトアップが施されます。

日本一の桜の名所として知られる奈良県・吉野山にも注目が集まります。約三万本と言う世界に類を見ない規模の山桜が咲き誇り、その光景は古来より「千本桜」「一目千本」等と形容されてきました。桜の見頃には1日あたり2万人もの人出となります。見ごろは4月上旬~4月下旬。長野県の高遠城址公園、青森県の弘前公園とならぶ日本における桜の三大名所のひとつとしても知られています。

東京の上野恩賜公園は、東京で花見を楽しむなら外すことができないスポットのひとつです。周辺に、上野動物園のほか、浅草など人気の観光スポットがあるため、外国人の花見客が多く見られるのも特徴です。

隠れた花見スポットとして注目
隠れた花見スポットとして人気を集めるのが山梨県新倉山にある「新倉山浅間公園」です。こちらでは、世界遺産として有名な富士山と、日本の歴史的建造物である五重塔、さらに桜が一緒に見られるということで外国人から人気を集めています。実は、このスポットは「世界中のカメラマンが死ぬ前に訪れなければならない21の場所」の9位にも選ばれているのだとか。そのすばらしい景色を是非一度見てみたいと考える訪日外国人が後を絶ちません。

みなさんもこの春、身近なお花見スポットで外国人の方とコミュニケーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。